「お金の問題じゃあない」と言うフレーズ

今日、介護に関するニュースがあった。
パーキンソン病を患う妻を支える夫の事例が紹介された。

その旦那さん、もと一流会社に勤めていたという。
それを聞いて自分は「良かった」と思った。
なぜなら、少なくとも介護をしながら明日のご飯を心配することはなかろうと
思ったから。

「一流会社」であるから当然厚生年金だろうし、その額も日本人平均からすれば
だいぶましだろうからだ。

そしたら、女房が「こういうのってお金の問題じゃあないでしょ」とか言いやがった。

随分前だけど同じNHKで老いた母を抱えた無職の息子がついに八方ふさがりで親子で心中した
はなしがあった。
母親がちゃんと年金を受けられる状態で、息子も仕事があって少なくても収入があれば
こんなことは起きなかった。

「お金の問題じゃあない」と言ってお金を稼ぐことの重要さから目をそむけるのは
よくないことだとつくづく思う。

お金は汚いものでもきれいなものでもない、労働の対価としてあるいは価値のあるものの
対価(評価)としてのあかしにすぎない。
「お金の問題じゃあない」と言って事を済ませる人は、介護をする人の労働や
あるいは価値のある絵画などを無視していることと同じだと思う。

「お金の問題じゃあない」って言葉嫌いだ。